現在、人類は未曽有の危機に面している。
このような非常事態の際には、いつも照明デザインという職業は平和な日常が前提であるということを思い知らされる。
しかし同時に手をこまねいているだけでなく、この状況でも前に進んでいくためにできることがあると思う。
まずはデジタルツールを十分に活用し、できるだけ質を落とさないコミュニケーションを行う。
人と会えないことは相互理解の正確さではデメリットだが、対応の迅速さではメリットとなる。
また外出できない時間を利用して、新しい価値を創造する。
例えば、他分野との連携による総合的な照明設計の構築や、複合的な光環境シミュレーションの開発など。
さらに、情報発信は室内からでも可能。
生理や心理にまで影響する照明デザインの重要性について、社会の理解を深めてもらうことができる。
新型コロナウイルスとの闘いは長期戦だが、危険を避けながら少しずつでも動き続けることが大切と考えている。
提言